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実践編・応用編

キャリア・カウンセラー便り

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■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

キャリア・カウンセラー便り”伊良波久美”です。
◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
近況や情報などを発信いたします。◆

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コラムを久しぶりに書かせていただきます、伊良波です。
昨日、キャリアコンサルタント養成講座62期が修了しました。
オンラインではありましたが、多くの皆さんとの出会いに刺激を受け、
3か月間、大いに心を動かされました、この出会いに感謝しています。
しかしオンラインなので、休み時間に話すこともほとんどないのが残念です、
いっぱいお話をしたいなぁという気持ちを今回はお伝えしてみたいと思います。

日頃私は、人から信用される人=キャリアコンサルタント、と考えています。
では、どんなその人の様子が、人から信用されるのか?
キャリアコンサルタントは見ず知らずの人=相談者と会ったその時に、
安心できることを伝えて相談者がリラックスして自分のことが考えられるように、
その場を提供するのがお仕事です。会った瞬間にそんなことが可能はなのでしょうか?

言葉で伝える以外にキャリアコンサルタントの視線から声の調子から、いろんな情報
を相談者は受け取ってこのキャリアコンサルタントを、信頼できるのかを判断を
していきます。

会った瞬間、言葉を発した瞬間、椅子に座る何げない仕草、いろんな瞬間、瞬間で、
私たちは情報のやり取りをしています。そこで現れているものの芯には、
その人なりの考え方や信念があって、それが外に表現されているのですよね。
(24図で言えば、図の11になります。※1)

では自分が芯に据えている考え方は何なんなのだろう。皆さんはいかがですか?
私の場合はY理論があります。X理論Y理論(理論家は誰でしょう?
マクレガーですね)X理論は人間怠け者論、人とは怠け者で飴や鞭を使って労働を
強制しないといけないという考え方、他方Y理論は人間信頼論、人間は成長したり
創造したり働いたりする意欲が備わっている存在とする考え方です
(出典:カウンセリングの話;朝日選書 平木典子著)

例えば相談に来られる方の今の状況はとても苦しくて、自分のダメなところばかりに
目が行ってしまって、自分を信じられないような状況かもしれないけれど、いつか自分を
信じて、自らを成長させようと思える人だと、私は信じています。だから今のつらい状況に
一緒に寄り添いながら、その人の持っている力を最大限に活かせるように支援することが
できる、それがキャリアカウンセリングでありキャリアコンサルティングだと思います。

さて昨年、キャリアコンサルティング協議会で倫理綱領の改定が行われ今年の1月1日
に発表されました。ACCNでもACCN WEYを策定しています、下記にご紹介します。

《私たちACCNキャリアコンサルタントは

すべての人は、働くことについて、また生きることについて、自ら考えて意思決定できる
存在だと信じています。そして、一人ひとりが、自身の仕事人生を大切にし、お互いの
仕事人生を尊重しあえるような世の中を理想としています。その理想を実現するために、
私たちACCNキャリアコンサルタントは個人や組織に働きかけていきます。
私たちACCNキャリアコンサルタントは「善い仕事」を大切にします。「善い仕事」
とは、一人ひとりがその人らしく働き、生きていくという個の尊厳が守られる働き方を
指します。また、個人が所属する組織において、相互尊重しながら力を発揮することで
社会的な役割を果たしていく仕事を指します。

これにあたり私たちACCNキャリアコンサルタントは、一人ひとりの人生に
さまざまな形で関わっていることを自覚し、「善い仕事」をしていくために必要な専門性の
充実、関係する専門家や団体との適切な関係の構築など、私たち自身の成長に絶え間
なく取り組むことを誓います。》

一般財団法人ACCN(オールキャリアコンサルタントネットワーク)

https://www.allccn.org/

ステキな文章です、センテンスひとつづつに思いが込められています。
「善い仕事」とは、一人ひとりがその人らしく働き、生きていくという個の尊厳が
守られる働き方を指します。
一人一人が尊ばれる働き方を支援することに誇りをもって、キャリアコンサルタントの
皆さんにますます活躍していって欲しいと思っています。

ところで本日、皆様へお伝えしたいことがあります。
「テクノファ人材開発フォーラム2024」12月23日(月)開催されます。
無料のオンラインセミナーです。今回取り上げるテーマは、
「無知なことを知って理解し行動しよう ― 多様性(ダイバーシティ)の世界へ」
ちょっと過激な言葉が並びますが、知らないということは、これから知ることが
できるということです。成長の一歩です。

「新しいことを学ばないと成長ストップです、人というのは成長したいし、成長できるのです。」
かなり抜粋しましたが、今は亡き今野能志先生がいつも言っていらっしゃいました。
私の芯には今野先生の言葉がしっかり根付いているのだと思います。
おわり

(※1:キャリア開発ワークショップの中で、24図という24個の図があります。
それぞれにいろいろな意味があって、一つ一つを学ぶことで、人が組織と協働していくことを、
学ぶことができます。書籍で学ぶのであれば、下記をどうぞ。
「キャリア開発24の扉―組織・仕事・人・心を考える必携ガイド」生産性出版

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【トピック1】人材開発フォーラムのご案内
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テクノファ 人材開発フォーラム2024」を開催いたします。
今回のテーマは、
無知なことを知って理解し行動しよう
― 多様性(ダイバーシティ)の世界へ 』です。

LGBTQに関する基本を知っていただき、理解していただき、
LGBTQの方々が会社の中で活躍されている具体的な事例を紹介されます。

■参加お申込みはこちら↓
テクノファ 人材開発フォーラム2024に申し込む
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZcqceytpj0sHtDVwZX92CHydqN6rzYqyRc9#/registration
 ■概要は以下のとおり
【日 時】 2024年12月23日(月)14:00~17:00
★ZoomでのWeb配信
★入室は13:45~
【時間割】 14:05 登壇者 平林良人(テクノファ 取締役会長)
14:25 登壇者 小倉泰憲(山形大学 教授)
15:05 登壇者 藥師 実芳(ReBit 代表理事)
16:05 パネルディスカッションとQ&A

(事前登録の質問にお答えします、お申し込みの際にご記載ください)
パネリスト 平林良人、小倉泰憲、藥師 実芳
コーディネーター 中島潤(ReBit 事務局長)
16:55  終了挨拶

【定 員】 120名(会員優先案内/先着順)
※お申込みが定員に達した場合は、受付終了とさせていただきます。
※ご都合が悪くなった場合のキャンセル連絡はお早めにお願いします。

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【トピック2】更新講習のご案内
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更新講習のご案内です。
キャリアコンサルタントによる職場復帰支援
(コースID:CD17) <技能講習 6時間>
https://www.tfcc.jp/renewal/cd17.html
【No.24】開催日:2025年1月19日(日)Webセミナー
技能講習 】アンコンシャス・バイアスを理解したクライエントサポート
(コースID:CD23) <技能講習 6時間>
【No.12】開催日:2025年2月1日(土)テクノファ川崎研修センター
https://www.tfcc.jp/renewal/cd23.html
「例外探し」を活用したナラティブ・アプローチ
(コースID:CD19) <技能講習 9時間>
【No.23】開催日:2025年2月2日(日)テクノファ川崎研修センター
https://www.tfcc.jp/renewal/cd19.html
「LGBTと向かい合うキャリア形成支援-入門編」
~基本的な理解と実践のための基礎スキルの習得~
(コースID:CD21) <技能講習 7時間>
【No.19】開催日:2025年2月9日(日)Webセミナー
https://www.tfcc.jp/renewal/cd21.html
アドラー心理学を活用した勇気づけアプローチ
~ラポール構築とクライエント理解~(コースID:CD20) <技能講習 7時間>
【No.23】開催日:2025年2月22日(土)テクノファ川崎研修センター
https://www.tfcc.jp/renewal/cd20.html
シニアのライフデザインファシリテーション
(コースID:CD18) <技能講習 7時間>
【No.21】開催日:2025年3月8日(土)
https://www.tfcc.jp/renewal/cd18.html
「LGBTと向かい合う中長期キャリア形成支援-応用編」
~中長期的なキャリア形成を視野に入れた、支援スキルの向上演習~
https://www.tfcc.jp/renewal/cd22.html
(コースID:CD22) <技能講習 7時間>
【No.8】開催日:2025年3月22日(日) Webセミナー
知識講習(コースID:CD10) <知識講習 8時間>
https://www.tfcc.jp/renewal/cd10.html
知識講習はオンデマンドで学ぶことができます。

▼編集後記▼
人材開発フォーラムを開催します、普段なんとなく知ってはいるけど、
しっかりした知識がない、積極的に学ぶような機会がない、など思っている方、
または近くにいる人にももっと理解をしてほしいと思っている方へ、
お勧めしてほしいのです、少しの時間で、学ぶことができます。
普段は大多数の声にかき消されてしまうような少数の声に、しっかりと耳を傾けて、
一緒に歩んでいくことがダイバーシティであり、これからの未来だと思います。
そのことを自ら行っていくことが一人一人に求められていると思います。

その意味でも、行政に声を届けていくことができる機会があるようです。
普段の現場の声を届けていくことも大事ですね。ご紹介します。

【令和7年度「厚生労働行政モニター」を募集しています】
厚生労働省では、国民生活に密着した厚生労働行政の重要施策などに関して、
皆さまからご意見などをうかがうため、「厚生労働行政モニター」を募集しています。
主な依頼内容は、厚生労働省の政策に関するインターネットによるアンケート調査へ
の回答です(年3回を予定)。応募の締め切りは、令和7年1月8日(水)。
あなたの声を、厚生労働行政に活かしてみませんか?
【応募要項など詳細】
令和7年度厚生労働行政モニターを募集します
https://www.mhlw.go.jp/stf/monitorr07bosyu_00001.html</a
/a>

◆ お問合せはこちら ◆
研修事業部   電話番号:044-246-0910
<mail: mailto:counselor@technofer.co.jp>

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