Aさんの「キャリコンサルタント養成講座」受講奮闘記の最終回をお伝えします。
Aさんは中小企業に勤めている小学生と4歳半の子供をもつ女性ですが、ある事をきっかけに「キャリコンサルタント」という資格を知りました。厚生労働省の国家資格であること、企業の中で人間関係の相談に乗ってあげられる力を付けられることなどを知り、どこかの「キャリコンサルタント養成講座」を受けたいとNetで多くの「キャリコンサルタント養成講座」を調べました。
その結果テクノファの「キャリコンサルタント養成講座」が自分に合うのではないかと思い、3か月にわたる12日間「キャリコンサルタント養成講座」講座を受講することに決めました。決めた理由は16年の「キャリコンサルタント養成講座」の歴史と「組織と個人の共生」ということにありました。
Aさんの受講も11日目になりました。
【11日目 事例研究&スーパービジョン①】
11日目は、書籍(テキスト)を用いて事例研究をしていきます。使う書籍は、「事例キャリア・カウンセリング」横山哲夫編 生産性出版です。しかしその前にまずはテキスト内容についての議論を行います。
「面接の三態様」がこの書籍の中で紹介されています。CFとCCとTCがその三つですが、その違いをどのようにとらえればよいか、それらは重なり合う部分があるため、算数の問題を解くように簡単には説明できません。そこを受講の皆様方にそれぞれ考えていただき、議論を行うことによって、問題意識の醸成を改めて図ると共に、理解を深めていただきます。
面接の三態様については、図と表が書籍の中に示されています。しかしなかなか書籍を読んだだけでは理解できない部分があります、それを講師の説明だけでなく、皆さんと議論することで大きく理解を深めていただきます。
その理解をさらに深めるために、書籍の「第3章のキャリア・カウンセリング事例研究」を複数取り上げて、考えていただきます。個人検討とグループ検討を行いますが、その中で様々な見解が出てきます。これが正解、というものはありませんから、様々な捉え方があることを理解しておくことはとても重要です。
そしてその理解を踏まえて、いよいよ事例研究にこの日の後半は入っていきます。
前回の10日目に実施したキャリアコンサルティングの実施記録である逐語録(を受講されている皆さまご自身に作成いただきます)をもとに、事例研究を行っていきます。研修の場では、逐語録と共に、実際のカウンセリング時の音声記録を再生して、全員で勉強していきます。カウンセラー役の方にとっては、これはとても恥ずかしい思いをされると思います。誰もが持つことになる感情なのですが、そこは12日間、共に学んできた仲間への開示ですので、皆さん乗り越えていかれます。そこで自分ができていないことを自己認識することが力量向上にはとても有効なのです。
【12日目 事例研究&スーパービジョン つづき】
最終日は昨日後半の続きになります。10日目に実施したキャリアコンサルティングの実施記録である受講されている皆さまが作られた逐語録をもとに、事例研究を行っていきます。自分のカウンセリング記録を音声を含めて皆様に開示いただきます。これはとても恥ずかしいと思いを誰もが持たれる感情なのですが、そこは12日間、共に学んできた仲間であることから皆さん乗り越えていかれていきます。そこで自分ができていないことを自己認識することが力量向上にはとても有効なのです。
そしてその事例研究をしていく上では、ケースの読み方として5項目を意識していただきます。第一は、クライエントの方の主訴の確認です。第二は・・・、すみません、これ以降は講座の中で学んでくださいね。
ケースの読み方
- 主訴の確認→共有する(確認する)
- 主訴をもう少し明らかにする
- クライエントの何が主訴を生じさせているか探る
- クライエントの気持ち(感情)に理解を示す
- 課題を明らかにする→共有し、この後の方策を伝える
Aさんのキャリコンサルタント養成講座の体験記は以上で終わりです。
(つづく)T.A