「 年別アーカイブ:2024年 」 一覧
-
2024/08/28 -国家試験
厚生労働省のキャリアコンサルティング実施のために必要な能力要件の説明をしています。前回は、「Ⅲキャリアコンサルティングを行う、2.相談過程において必要な技能、(4)自己啓発の支援」まで説明しました。 今回は、「Ⅲキャリアコンサルティングを行う、2.相談過程において必要な技能、(5) 意思決定の支援」から説明を続けます。 (5) 意思決定の支援 1) キャリア・プランの作成支援 ・自己理解、仕事理解及び啓発的経験をもとに、職業だけでなくどのような人生を送るのかという観点や、自身と家族の基本的生活設計の観点等のライフプランを踏まえ、相談者の中高年齢期をも展望した中長期的なキャリア・プランの作成を支 …
-
2024/08/26 -国家試験
厚生労働省のキャリアコンサルティング実施のために必要な能力要件の説明をしています。前回は、「Ⅱキャリアコンサルティングを行うために必要な知識、11.個人の多様な特性の知識」まで説明しました。今回は、「Ⅲ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能、1.基本的な技能、(1)カウンセリングの技能」から説明を続けます。 Ⅲ キャリアコンサルティングを行うために必要な技能 1.基本的な技能 (1)カウンセリングの技能 ・カウンセリングの進め方を体系的に理解したうえで、キャリアコンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ、様々なカウンセリングの理論とスキルを用い …
-
2024/08/24 -国家試験
キャリアコンサルタント国家資格は、厚生労働省が定めるキャリアコンサルタントに関する国家資格試験に合格し、登録する必要があります。 日本の国家資格には次の4種類がありますが、上(業務独占資格)の拘束力が一番強く下へ行くほど拘束力は弱くなります。 ・業務独占資格 ・名称独占資格 ・設置義務資格 ・技能検定 それぞれについて説明をします。 ・業務独占資格 医師、看護師、診療放射線技師などが該当します。資格を持っている人だけが、独占的にその仕事を行うことができます。 ・名称独占資格 キャリアコンサルタント(標準レベル)、栄養士、保育士、保健師、作業療法士などが該当します。資格を持っている人だけが、その …
-
2024/08/22 -国家試験
キャリアコンサルティングという専門的支援が必要となったのは、バブル崩壊があったからです。それまで日本企業においてその成長を支えていたのは年功序列、終身雇用、企業内労働組合であったことは周知のことですが、 それが功を奏したのは、日本と日本の貿易相手国の経済成長が右肩上がりだったからです。右肩上がりの経済成長を前提にした日本企業の経済活動は、バブル崩壊によりその前提が崩れたために、企業は労働者の丸抱えができなくなり、大量解雇や事業の統廃合が始まりました。いわゆるリストラです。その結果、労働者は好むと好まざるとにかかわらず、自分の生き方や働き方は、自分の問題として自分で考えることを余儀なくされました …
-
2024/08/20 -国家試験
キャリア開発・形成の支援活動であるキャリアコンサルティングに関しては、国家資格キャリアコンサルタントと、国家検定キャリアコンサルティング技能検定1級・2級があり、キャリアコンサルティング技能検定はキャリアコンサルタントの上位に位置付けられます。キャリアコンサルタントは国家資格となり、名称独占となったため「キャリアコンサルタント」を名乗るにはキャリアコンサルタント試験に合格、資格取得後に登録が必要です。キャリアコンサルティング技能検定に合格すればキャリアコンサルティング技能士の称号が付与されます。キャリアコンサルティング技能士の他に、登録すれば「キャリアコンサルタントを名乗ることができます。 キ …
-
2024/08/18 -基礎編・理論編
ドラッカーは近代経営学の父と呼ばれた人ですが、彼は経営者が効果的にマネジメントする8つの慣行を提案しました。その中に「最初に聴き、最後に話す」というものがあります。リーダーシップの本質は「信頼を獲得して結果を得ること」ですが、 信頼を得る行動で最大効果を生むものが聴くことであると述べています。驚くべきことに、多くの指導者は聴くことをうまくやれません。多くの調査で「指導者の聴く能力」は、評価項目で最も低いレベルに位置付けられています。最初に聴いて、最後に話しすることは大変重要なことです。 それはとても単純ですが、多くの人々はそれを理解することができません。 聞くと聴くとは違います。積極的に聞く、 …
-
2024/08/16 -基礎編・理論編
テクノファは、「組織マネジメントシステム教育」と「人モチベーション教育」の2大テーマを車の両輪のごとく強力に駆動させ、組織経営という車を着実に運転していただけるようになることを念じながら、日頃の研修をさせていただいております。社会に貢献するためには、知ることだけではなく、できること即ち実践できるようになることが重要であると考え、研修の大きな目標を「システムという枠の中に実体を入れる」ことを目指してきました。 市場経済至上主義が行き過ぎた結果、利益追求がすべてに優先する社会になっていますが、新型コロナウイルスの世界的疫病蔓延で、表面的な利益追求でなく本質的な幸福追求に世界の経営が舵を切ろうとして …
-
2024/08/14 -基礎編・理論編
前回は本人がうつ病であると自覚して専門医の診断を受けた例を紹介しました。キャリアコンサルタントとしては、ある意味扱いやすい事例だったと思います。しかし、本人もキャリアコンサルタントもうつ病にかかっていることを知らないでいると、コンサルティングで意識せず症状に思わず一歩踏み込んでしまう失敗があります。うつ病は職場の環境や人間関係が引き金になって発症するケースが多いと思いますが、Aさんのようにはっきりとした精神症状を伴わないために、周囲の人も本人もうつ病であることに気付いていないクライアントは数多く存在します。 国内では100人に3~7人の割合でそのようなうつ病が発症していると言われており、一度発 …
-
リファー キャリアコンサルタント養成講座13 I テクノファ
2024/08/12 -基礎編・理論編
- リファーできるフォローアップの重要性 - キャリアコンサルタント養成講座の12日間だけで本当に「本物のキャリア・カウンセラー」になれるかというとそれは違います。12日間の講座を受けて首尾よく合格したとしても、その時点ではキャリア・カウンセラーとしての出発点に立ったにしか過ぎません。さらにその後、キャリア・カウンセラーの資格を取得したあとでも「本物のキャリア・カウンセラー」を目指して、スーパーバイザーの指導を受け、さらなるスキルアップを図ることが必要だと思います。テクノファでは、そのようなフォローアップコースのステップを順次踏んでいただくために、有資格者を対象としたインターンシップをカウンセ …
-
2024/08/10 -基礎編・理論編
仕事や人間関係に行き詰まり、自分がうつ病であることを自覚しないままキャリアコンサルティングの面談に訪れる人が多くなっています。厚生労働省のサイトによると、うつ病など気分[感情]障害(躁うつ病を含む)患者は、2014年は111万人、2017年は127.6万人、2020年は172万人と増加しています。 この数値の伸びに比例するようにうつ病の症状のある人との面談の機会が増えてきたということでしょう。 今回はうつ病を発症した人との面談事例を紹介します。相談者は30代後半の女性Aさんです。Aさんとは以前にも面談したことがあります。当時の面談内容は次のようなものでした。 Aさんは、新卒で地元の中堅企業に勤 …